不摂生な生活が続いたり、不衛生な衣類を長時間着用することが増えてくると、背中ニキビが発症しやすくなります。
背中ニキビは、睡眠不足や偏った食生活といった生活習慣の乱れ、長い髪を洗っている時に背中にあたることによる汚れの付着、汚れた寝具の使用や衣類の長時間の着用などが原因でできます。
そのため、普段からこれら数々の原因にさえ気を付けていれば予防できる――と多くの人が思っています。
しかし、実はこれらの対策だけでは背中ニキビを予防することはできません。
そもそも、こういったことが原因ではない背中ニキビも存在します。
いわゆる「治らない背中ニキビ」です。
治らない背中ニキビとは
ボディシャンプーを変えても、カラダを洗う順番を工夫しても、パジャマやバスタオルなどの清潔さに気を付けても、食事や睡眠といったライフスタイルを改善しても治ることがない背中ニキビが存在します。
実はこの治らない背中ニキビは厳密に言えばニキビではなく、カビである可能性が高いのです。
この背中ニキビはマラセチア毛包炎と呼ばれる症状で、マラセチアと呼ばれるカビが原因です。
このマラセチアはアクネ菌が毛穴で繁殖するように体毛に付着して繁殖しやすい真菌です。
ポツポツとした赤い発疹のような症状が特徴で一見すると背中ニキビ(赤ニキビ)と見分けがつきません。
しかし、乾燥した肌で繁殖しやすいアクネ菌とは違い、マラセチアは湿度が高い環境で繁殖しやすいです。
つまり、顔や首といった部分で繁殖することはあまりありませんが、ほとんど1日中衣類に覆われている背中や髪の毛に覆われている頭皮で繁殖しやすいという特徴があります。
このマラセチアはニキビっぽい症状だけでなく皮膚炎や外耳炎の原因にもなるので普段から予防・対策することが肝心です。
カビによる炎症への対処法
このカビの予防法としては、下記の2つが考えられます。
- 過剰に皮脂が分泌されないよう高脂肪の食事を避ける
- 清潔感を保つ
といったようなことが主な予防法でニキビの予防法を通ずる部分があります。
しかし、「清潔感を保つ」にかんしては注意点があります。
それは、スポンジやナイロンたわし等の清潔感を保つことも重要だということです。
湿度の高い浴室で使った後のスポンジやナイロンたわしを軽く洗っただけで放置してしまえば、それを糧にマラセチアが繁殖してしまいます。
マラセチアがいるスポンジで体を洗えば炎症は悪化してしまいます。
そのため体を洗った時に使ったスポンジやナイロンたわしは浴室以外の場所でしっかりと乾燥させるようにしましょう。